赤ちゃんみたいな女の子 カネ
中学に入ると,クラスや部活での友人関係も広がっていき、物静かだった私も次第にどういうわけかユーモアがあるやつと言われるようになっていった。そして中2であの苦手だった金○さんと同じクラスになった。小学校の頃の私と違い、彼女の性格はほとんど苦にならなくなっていた。むしろはっきり物事をいう性格は、はらに残さずねちねちしない人間として次第に好感が持てるほどに、彼女に対する気持ちが変化していった。彼女も彼女で、少女時代特有の、尖がったものの言い方、我を押し通す態度も薄れていき、以前より人当たりが好くなってきたように感じた。柔軟な考え方ができるようになってきたのだと思う。これは私にもいえる事で、この時期は少女から大人へと急激に変わっていく成長過程の真っ只中で、他人への接し方や、人を思いやる気持ちを持つ事が少しずつできるようになり、以前より気楽に話せる存在として2人の距離が縮んでいったのだと思う。呼び名も以前は金○さん、と呼んでいたが、姓のあたまをとってカネと呼び、彼女も私を名をよびすてにするようになった。(かなみはハンドルネームだが、文中ではこの名を使います)
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