マイベストソング①-Ⅴ<紅い花>
それから数週間が過ぎ、約束の日はやってきました。日曜日の午後、某駅で待ち合わせした二人でした。約束の時間がきてもまだ彼は来ません。それから数分、数十分、そして1時間が過ぎました。それでも彼はやってきません。携帯電話もなかった頃の時代と想定し、公衆電話で彼の家へ電話しましたが、何度かけても誰もでません。そしてまた待ってみようと思い、それからさらに1時間が過ぎました。そこで彼女は‘はっ’と気づきました。彼はやってこないんじゃないか・・・
その頃、彼の家ではひと騒動起きていました。家を出るという母親が反対し、「何もうちから出なくてもいいでしょ。あの子はわるい子じゃないけど、あなたが行く事はやめて。一緒に住むなんてまだ早すぎるわ」彼は「でも彼女と約束したんだ、おふくろ許してくれ」そう言いながら家を出ようとする彼の手を引っ張って、ひざまずきながらすすり泣く母親。そんな母親を見ながら彼はもうなすすべがありませんでした。「許してくれ○○」
そんな彼の事情も知らず、裏切られたと思った彼女。優しくて、好きで好きでたまらなかった彼だけど、最後に大きく裏切られてしまった。優柔不断なあの人だけど、こんな事になるなんて、思ってもみなかった。ホームの前で泣く彼女。そこで見つけた紅い花。
♪はげしい雨にうたれて私は立ちつくす。
あなたが来ない 乗りかえ駅の
ホームに咲いてる 紅い花。♪
そこで流れ落ちる涙。でも、でも・・・
本当は泣きたい。もっと泣きじゃくりたい。でも
♪私は泣かない ふるえているだけ
私は泣かない もう大丈夫♪
つづく
へえ、そんな理由があったんですか? って聞きたくなりますね。
そして、結末を知りたくなります。
投稿: 美咲 | 2006年11月12日 (日) 21:40
結末というより、ここまでに至ったそれぞれの思いや心のすれ違いを表してみます σ(゚ー^*)
投稿: かなみ | 2006年11月13日 (月) 09:30